Diary Music


あの娘の前で(1990)    
 
午後2時弘前発 東能代行き
藤崎降りたホームで君をみた
いつからメガネかけたの?久しぶりだね
声かけようかなと振りかえった

だけどイヤなことばかりやらかしちまった
気のきく言葉のひとつもかけられなかった

今君どこにいるの?東京かい?
東京にいるんならば会ってみたいよ
いつかはと淡い期待を抱いて素直になれない
君の家に電話する勇気がないんだよ
    
そうさイヤなことばかりやらかしちまってた
陰気な手紙なんて書いてしまってた

憧れていたんだよ君に ホントにさ
抱いてみたかったんだ君を ホントにさ
微笑み返してるひとはだれだい
他の男の両手がにくらしいんだよ  
    
上手くやれば良かった もう遅いけどさ
君をわすれられない そんな僕さ



逸る心で(1991)    

明日旅立てば 振り返りはしない
今の今だけ 確かめることさ
どうせ苦い 過去はいつでも
背中の陰寄り ついてくるものだ

抑える心は 殺してしまおう
逸る心に すべてを懸ける
そして俺ら 一日限りの駆け引き
勝つか負けるか 唯それだけに

ひとへのやさしさ 時には捨てて
気ままに勝手に やるのもいいさ    
迷惑だったら 謝ってやれ
すこしは狡く なるのもいいさ
  
抑える心は 殺してしまおう
逸る心に すべてを懸ける
そして俺ら 一日限りの駆け引き
勝つか負けるか 唯それだけに

昨日と明日の 狭間の中で
できることなら 幸せであれ
微笑ひとつ 先に歩けば
後悔なんて 後ずさる
  
抑える心は 殺してしまおう
逸る心に すべてを懸ける
そして俺ら 一日限りの駆け引き
勝つか負けるか 唯それだけに

勝つか負けるか 唯それだけに



もうすぐ春です(1992)    

例えば君も学生服など 着なくなり
スーツ姿にネクタイまで 結びはじめるのだろう

頭もボサボサの長髪から カリアゲまでして
鏡の中を覗き込んでは 作り笑顔の練習

新しい革靴 新しいバック サイフさえも新しい
めいいっぱいオシャレにキめたけど
靴下だけは白いんだね

もうすぐ春です ウキウキ気分です
もうすぐ春です ウキウキ気分です

そして君は挨拶の練習
おはようございます おつかれさまですと
先輩方 お偉いの通る度
トイレの中でも言ってしまうんだね

待ちに待ってた初任給 貰うころには
少しは慣れるよ 会社勤めの生活に

待ちに待ってた年末賞与 貰うころには
慣れてしまって勢いあまり
課長のハゲ頭 押すかもね

もうすぐ春です 頭を押すのが楽しみです
もうすぐ春です ウキウキ気分です



五月の便り(1992)    

五月雨の夜でも桜の花 綺麗にみえるといいね
こんな便りでも 君がなぐさめられるなら
柄にもなくね 気取ってみせるさ

十数年来のつきあいだけど
君と僕とのつきあいだけど

偶にはまともな 言葉のひとつも かけたくなってね

当たり前だと 君はきっというだろう
それが君と僕の なぐさめ合い方なんだよね

十数年来のつきあいだけど
君と僕とのつきあいだけど

偶にはまともな 言葉のひとつも かけたくなってね



首飾り (1989)    

忘れてないわ やさしいその笑顔を今でも
思い出せる わたしの中に
消せないわ 綺麗な思い出をいくつも
夢にさせないで お願いだから

一枚二枚のあなただけじゃ不安です だから
あなたのくれた首飾り うなじにまわす
いつも一緒でいいでしょう
抱かれているわ あなたに ずっと…

わかりました 信じて待つことがどんなにも
つらいことだと かなしいことだと
願っています あなたの良い知らせがくることを
何よりも 愛しているから…

一枚二枚のあなただけじゃ不安です だから
あなたのくれた首飾り うなじにまわす
いつも一緒でいいでしょう
抱かれているわ あなたに ずっと…



今日も一日が暮れてゆく(1989)    

春夏秋冬と 季節が巡る間に
ゆこう場所へと一歩でも 近づいただろうか
一度すべて投げ捨てて なり振り構わず走りゆけば
気がついた時の流れを 許せるだろうか

今日も一日が暮れてゆく
今日も一日が暮れてゆく
落ちゆく夕陽に かなしみを覚えるのが
生きてることだと思えた

明日をささえる影に 何のこだわりも厭わずに
ただ朝陽を待つことのみで 心痛くないか
こうだと思う道のりと 裏腹の足跡を
年老いた瞳で振り返り 涙流すのか

今日も一日が暮れてゆく
今日も一日が暮れてゆく
落ちゆく夕陽に かなしみを覚えるのが
生きてることだと思えた

今日も一日が暮れてゆく
今日も一日が暮れてゆく



Jのラブソング(1992)    

話しかける言葉も 見当たらないんだ
君の気配だけが 僕を惹きつけ
うつむいたオレンジ色のセーターが
面影のように変わってゆくよ

心は奪われまい 馴染みの友と酒でも交わし
「あのコ可愛いよね」って 冗談みたいに

今夜は 忘れてしまおう
熱くなるほど 彼女は子供じゃない

誘いかける 言葉を探せなくて
君の予定帳に 僕の名前がない
隣り合わせに並べた肩が 沈黙を守っているよ

心は奪われまい ただ君が傍にいるだけでいい
時にはぶっきらぼうな 態度もみせてね

今夜も 君のものさ
いつ失ってしまうかもしれないけれど

心は奪われまい ただ君が傍にいるだけでいい
時にはつれない 素振りもみせてね

今夜も 君のものさ  
いつ失ってしまうかもしれないけれど



白いバラの(1992)    

こころ惹かれる 理由はわからない
ただ君を 抱きたくなってたんだ
酒に酔った 勢いじゃなくて
素面のうちに そう思ってたんだ

明日誘ってしまう前に
確かめておこうか
白いバラの 花言葉はなんですか

君にはいつも そのままでいて欲しい
無理に痩せたり しないでね
普通が一番 可愛い君さ
いつもどおりに 微笑んでおくれ

明日誘ってしまう前に
確かめておこうか
白いバラの 花言葉はなんですか

白いバラの 花言葉はなんですか



空白(1989)    

どんなものでも 色褪せるものだね
忘れるはずのない 君とのやりとりさえ
どうしてなんだろう あんなに愛したのに
何時また会うのにも 戸惑いを感じるよ  

いくつもの思い出の隙間に
やっとの想いで君の顔がみえるよ
また会えばうまくやれるか また会えば…

愛の言葉にも 激しさはもうないよ
そうだねきっと君も 僕がそう思うもの
それでも手紙は いつでも待ってるんだ
やっぱり愛してる 心の何処かで

いくつもの思い出の隙間に
やっとの想いで君の顔がみえるよ
また会えばうまくやれるか また会えば…



綺麗になったと云ってください(1989)    

うなじで束ねた 長い髪が好きでしょう
だから今度会うときまで 切らずにいます

料理や編み物が できない女は嫌いでしょう
だから一つまた一つと 覚えています

長い長い冬を越え 春を告げる風が吹き抜ける頃
あなたは云ってくれるでしょうか 綺麗になったねと

ひとの陰口や 愚痴は聞きたくないんでしょう
だんだんわたしにも そう思えてきました

女だからとて あなたまかせにして欲しくないんでしょう
だけどすこしの行き違いで 嫌いにならないで

長い長い冬を越え 春を告げる風が吹き抜ける頃
あなたは云ってくれるでしょうか 綺麗になったねと



嫉妬(1991)    

こんなに気にする なんて可笑しいね
だって君とは 別に恋人同士でもない

なのにどうしてこんなに 君が気になる  
今日はじめて君みて いきなり嫉妬さ

可笑しいね ジェラシー
可笑しいね



灰色の街から(1990)    

夕べの雨が 明日の道を叩きつけている
何処にも行きたくはない そんな朝だった
雲の切れ間は どこにも見あたらず
灰色の空が 何処までも続いていた

けれどもおれは外を歩かなければ
傘を差さずに 歩かなければ  
あの人の居るところまで
雨に打たれ続けてみよう 空に虹が架かるまで

あの日の雨が 明日の道を叩き続けている
休むことなく 肩を叩き続けている
だけどこの街を越えてゆけば 次の街がある
明日は明日の風も 吹いてくれるじゃないか

だからおれは歩き続けなければ 雨宿りはせずに
雨に打たれ続けてみよう 空に虹が架かるまで

おれは歩き続けなければ 雨宿りはせずに  
雨に打たれ続けてみよう 空に虹が架かるまで



いつまで君に憧れ続けるのだろう(1990)    

忘れかけた頃に 眩しい笑顔で
君は僕のドアを ノックするんだね
だけど僕の部屋を 彩る過去が
きっと二人の事 邪魔するだろうね

出来るならもう一度 生まれ変わり
君をさらいにいきたい そう今度こそ上手くやれるさ

下手な電話なんて 掛けなきゃよかった
君のあんな言葉 聞きたくなかった
白い雪の世界 想いをつなぐ
そこが僕と君の たった一つの世界だったんだよ

出来るならもう一度 生まれ変わり
君をさらいにいきたい そう今度こそ上手くやれるさ

出会いは皮肉だね こんな今でも
君に憧れ続けてる そう君を欲しがっている  



東京暮らしも四年目(1991)    

一年目の春はね
ただ格好つけることばかり考えていたさ
頭も短く刈上げで ブランド品ばかり好んでいたさ
出会いばかりの毎日に退屈なんてなかったっけ
下手な歌とギターが特技だなんて思って
得意そうに聴かせていたっけ

初めてディスコという場所に行って
踊り狂う若者の群れに混じって
意図も簡単に引っ掛かった女に恋をして
意図も簡単に遊びだけの恋に終わる

全てがただめずらしすぎて
自分の足元すら確かめることできず

二年目の夏にね
初めて同棲ってことをしたよ
僅か三ヶ月の間だったけど
都会の淋しさのせいだって知ったんだよ

Y.I.っていう友達が
自分の道をみつけて行ってしまった
最後の夜は朝まででも
話は尽きることなかったっけ

新しいことを始めようとする
友達を見送るのはいつだって寂しいものさ
そのくせ何故か取残されるような気がして
嫉妬心さえ抱いてしまうんだ

特別な出会いと特別な別れ
久しぶりに泣いてしまった夜もあった

三年目の秋はね
ただ歌ばかり作っていたな
できた歌を他人に聴かせたら
暗いっていわれたっけ
そんな歌をギターもって新宿まででて
声張上げてうたっていたよ
まばらに立止る他人が妙に嬉しかったな
投銭で買った酒もうまかったな

できることなら歌でメシをくっていきたいと
漠然とは思うものの
自信を打砕かれる怖さが
絶えず付きまとっていて
がむしゃらになれる勇気を欲しがってたな

歌とギターばかりで明け暮らした日々
髪の毛も肩まで伸ばし

そして今 四年目の秋
夜になるたび呑んだくれている
生活費もいつしかマイナス続き
そんなこともお構いなしにね

ツケまでするようになって
もうすっかり馴染んでしまって
ギター持っていって歌ったりまでしている
そう僕はこれからも あのいきつけの赤提灯に
引越しするまで通い続けるだろう

いままで 話たことが東京に来てからの
四年間の暮らしの一部です

ところで君は今 倖ですか
僕はまだまだ時間がかかりそうです



林檎のつぼみ(2013)    

自由を探して辿り着いたこの街で
生きてく明日はいつまで続く
伸ばした髪の毛 足並みまで揃わない
はみ出しっぱなしの 横顔に空っ風

もうすぐ春です 津軽に置いて来た
地吹雪の中に巻き上げられ悴(かじか)んだ
青春時代は氷の記憶のままにして

煌(きら)めく夜景を眺めながら飲む酒で
何時しか故郷グラスに溶けた
出会いは西から ネットに乗りやってきた
運命ってやつは始めから決まってた

もうすぐ春です 津軽に咲く花の
薄紅のつぼみ きみの瞳にも含羞(はにか)んだ
恋人時代に二人で信じた愛の色

もうすぐ春です 津軽に置いて来た
地吹雪の中に巻き上げられ悴んだ
青春時代は氷の記憶のままだけど



Midnight News(1999)    

詞 岡本おさみ

Midnight News Midnight News
ぼんやりと眺めながら一日は
疲れた記憶の中へ走り抜けてゆくのさ

Bad News Happy News ひとの死と喜びが
夜のど真ん中で孤独なパレードさ

Hey! キャスター 夜がうなされているよ
街中のかなしみで 洪水になりそうさ

眠れない夜の Midnight News
世界が明日終わるわけではないけれど

Midnight News Midnight News
グラスに氷がカチリと溶けていく
飢えているひとたちに寛ぎはないのさ

Bad News Happy News 音楽じゃ癒せない
ただわめきたいよ 眠れない夜には

Hey! キャスター 夜がうなされているよ
ひとたちのかなしみで 洪水になりそうさ

眠れない夜の Midnight News
世界が明日終わるわけではないけれど



あの娘にうつつ(1999)    

詞 岡本おさみ

働いて暇なしさ 働いて暇なしさ
あの娘はそう ウブなんだ

ドライブに出かけるんだ ドライブに出かけるんだ
頭金だけ 稼がなきゃな

家賃たまってるのに 恰好つけるのも
これでけっこう疲れるぜ 惚れてあの娘にうつつ

このおれの天使なのさ このおれの天使なのさ
白い羽根で飛んでるのさ

あの娘のやわらかな羽根 もぎ取ろうとするやつ
タマを蹴り上げてやるぜ 惚れてあの娘にうつつ

土曜まで暇なしさ 惚れてあの娘にうつつ
土曜まで暇なしさ 惚れてあの娘にうつつ



旅日記(1989)    

夢色の列車で 白い花を摘みに行こうと思い
僕は旅に出た 歌を道連れに

あの街この町 手探りで探していこう
いつか見つけて あの娘にもあげたいんだ

寂しさで気だるい時があり
あの娘に会いたい夜がある
でも 僕の旅は まだ続く

履き古したスニーカーと ジーンズはそのままにいこう
明日を映す 鏡になるから

終着駅まで 右手と左手をポッケトに入れ
信じていこう 今はそれが肝心さ

家路につきたい時があり
何もかも許したい朝がある
でも 僕の旅は まだ続く

寂しさで気だるい時があり
あの娘に会いたい夜がある
でも 僕の旅は まだ続く